のらねこ日記

読書、映画、考え事など。色々なテーマを扱える人になりたいです。

映画史上で最も愛された悪キャラ?ダースベーダー

ダースベイダー。

映画史上に残る悪役キャラクターの一人であろう。

漆黒に包まれた姿はThe 暗黒面。

初見であっても「こいつ悪い奴だな。」と感覚的にわかる。

※300年後の人類が見たとしても、悪い奴だな、と思うであろう。

俗に言う"ラスボス感が半端ない"。

彼がいる or いない、でスターウォーズは全く違う作品になったと思う。

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独特のテーマ曲で登場する。

ダースベイダーのテーマ - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=kVvNKRk0Mgw

 

一緒に見つけた"やる気のないダースベーダーのテーマ"も面白かったので貼っておく。

www.youtube.com

 

スターウォーズに興味がなくても一度は聴いた事があるのではなかろうか。

劇中にこのテーマが流れると、スターウォーズファンは高揚する。

 

スターウォーズを全く知らない友人に・・・

"ダースベーダーって知ってる?"と聞いたら。

"コホーコホーの人でしょ?"と返ってきた。

あながち間違いではないし。

ディテールを言い当ててきたので何も補足はしなかった。

要は有名なキャラクターなのである。

"コホーコホー"が存在/威圧感を倍加させているのも事実だしね。

 

以前、後輩に"コホーコホー"とモノマネを仕掛けてみたら・・・

寿命を迎えた亀みたいな目をするばかりで全然ウケなかったが・・・。

 

こよなく愛される悪キャラである。

悪の中枢にも関わらず。

ダースベーダーを愛するスターウォーズファンは多い。

理由は様々あるが・・・。

ダースベーダー誕生秘話を掘り下げていくと、必然的にわかる。

(説明も面倒だしネタバレするので何も書かないが。)

※ただ、何と言ってもフォルムがカッコいい、の一言に尽きる。

 

ダースベーダーはいわゆる帝国軍の司令官的な存在である。

要するに、悪党軍団の親玉に仕える最強の司令官。

会社で言えば、副社長ぐらい偉い人なのだろうけど。

頻繁に敵陣へ突入する。

しかも、敵の艦隊に単騎で堂々と乗り込む。

先に触れた通り・・・

テーマ曲を流してから満を辞して登場するのだから、隠密でもなんでもない。

(まぁ、強いので、三國無双のようにバッタバッタと敵をなぎ倒すのであるが。)

 

ただ、基本的に司令官的な存在であるため。

劇中、頻繁に部下から報告を受けているのだが・・・

部下は不憫。

イメージだと・・・

①ポーカーフェイスすぎて報告中に反応がわからずに部下が焦り始める。

②お気に召さないようで最終的にはダースベーダーに首を絞められる。

のような流れになる。

 

完全に見かけ通りのブラック企業の上司ですよ。

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 ↑良い報告であっても。こんなのに報告したくないわな。

 

ダースベーダーってのは、元々は悪い奴ではなかったのも有名な話。

"暗黒面(ダークサイド)に堕ちた"と劇中では表現されるが。

これは、スターウォーズが生んだ、最高の名言であると思う。

日常的にも"あいつ、ダークサイドに堕ちたな・・・。"と使われる。

(なので知っていて損はない。)

 

と、ここまでダースベーダーについて語っておいて。

(語りたくなるぐらい魅力的なキャラなのです。)

スターウォーズに魅力は、最大の悪キャラが愛されている事、で紐解けると思う。

悪党が魅力的な映画って良い作品が多い。

羊たちの沈黙ハンニバルレクターとか。

正義の味方がかっこいい映画より、悪役が魅力的な映画が好き。

 

映画史上に残る稀代の悪役ダースベーダーたる傑物を知るだけでも、スターウォーズシリーズを鑑賞する理由になると思う。

 

※ローグワンのダースベーダーがカッコ良すぎたため、こんな記事になりました。

逆さメガネをかけると風景は上下逆さまになるが、一定時間で慣れるそうです。

逆さメガネをご存知だろうか?

視覚の全てが上下逆さに見えるメガネである。

いつもの景色が上下逆に見えるのだから違和感があるのは言うまでもない。

 

僕自身はかけた事はないのだけど。

かけた人曰く、乗り物酔いみたいに気持ち悪くなるそうである。

 

そんな逆さメガネも1ヶ月ほど生活すると慣れてしまう、との話は脳科学の世界では有名である。

つまり、最初は違和感があれども。

時間が経つと何の問題もなくなるのである。

脳の適応力との点で、これほど顕著な例はなく。

物事が上下反対になっても、問題なく日常生活を送れるって凄い事だと思う。

 

ただ、人間の網膜は構造上、常に上下逆の像を見ている。

日頃見ている景色の方が上下逆なのだ。

※詳しく知りたい人は検索してみて下さい。

上下逆さまに写っているものを脳内で正しく変換していると言って良い。

人間の網膜に映っている像は上下が逆さまなのだが、脳内で逆さまに認識していないのである。

 

これらの事実は、脳がいかに適応力を持っていると気づかせてくれる。

一方で、結局、脳にとっては上下がどうあろうと問題がない事を物語る。

つまりは、脳にとって正しいかどうか、は、どちらの世界で多くの時間を過ごしたか?によりけりなのである。

 

上下がどちらに見えようと脳は適応できる。

自分が見ている世界が上下逆さまのものではなく、正しい世界だと思い込む事ができる。

逆さメガネをかけると一時は逆さに見えるが、後々に違和感がなくなるのである。

 

この事実。

恐ろしく思うのは・・・

脳が如何なる環境にあろうとも、自分が正しいとの自己修正を繰り返し、最終的に自分が正しいと思い込むが事ができる、との点である。

 

僕自身30年近く生きているが、自分が世界を上下逆さまに見ていると思った事は一度もない。

これ自体が"慣れの産物"であり、自分は正しいと脳が自己補正をした結果なのだと思う。

 

僕は脳の基本的な性質は自分が正しい、と思い込もうとする事にあると考えている。

上下が逆さまの景色に"違和感を感じなくなる=正しい世界にいると思い込む"事が実にわかりやすい例ではなかろうか。

 

さて、自分の見ている世界に対する脳の補正能力について触れたが。

敷衍して論じると。

他のありとあらゆる事についても脳は自分が正しいと思い込もうとする習性があると思っている。

なので、ありとあらゆる人が、自分は正しい、と思って行動している、のではなかろうか。

空気が読めないとか、こいつ頭おかしいな、と思う人でも。

個人の脳内では、自分が正しい事をしている、との認識で行動しているのではなかろうか。

 

そんなわけで自分の非を認める、のは誰にでもできる事ではなく。

脳内の生物学的な習性とは真逆な行動であると思うのだ。

だからこそ、非を認める事で人は正しい世界を認識できる可能性を持つ。

その事を忘れないようにしよう。

 

※引き続き、「単純な脳、複雑な私」池谷祐二さん、から。

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吊橋の上で告白すれば成功率は高いんですよ。(それが理屈でわかる程、脳は単純なヤツなんです。)

"スピード"たる名作映画をご存知だろうか?

知らない人は是非、見て欲しい。

実に素晴らしい映画なので。

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概要だけ説明すると。

①バスに爆弾が仕掛けられる。

②バスの時速が一定以下になると爆発すると告げられる。

③スピードを落とさないようにバスが走る。

との話である。

※キアヌリーブスとサントラブロックが出演。

 

さて、劇中にこんな名言がある。

“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”

 

鮮明に記憶に残っている。

※細かい言い回しはさておき。

 

異常な状態とは、つまり、上記の①〜③の事。

(ネタバレ気味にはなってしまうが)

サントラブロックがキアヌリーブスに言った言葉(だったと思う。)

 

窮地に陥った男女が恋仲に落ちる、とは、もはや使い古された話。

"ピンチ+男女=カップル"の方程式はドラマ/映画の世界で市民権を得ている。

 

上記の

“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”

も(僕の記憶では)二人がキスする前に、冗談っぽく言っているセリフである。

つまり、結ばれているのだよね、結局は。

 

そんなドラマ/映画の世界に夢見たもんだから。

"求む!!!異常な状況”

とか思ったりもする事があって。

学生時代は頻繁に・・・

(助かる事を大前提)

"あの子とピンチに陥りてぇ"と夢想した。

※有難いことに?僕は未だそんな経験はした事がないのだけど。

 

古い習性とは悲しいもので。

社会人になっても時々思う。

電車で可愛い女の子がいると、"あぁ、スピードみたいに電車に爆弾仕掛けられてたらなぁ"とか思う。

先日、その思いを、一緒に居た後輩に告げたら・・・

"こいつバカじゃん?"と、眠たいニワトリみたいな目をしていた。

 

さて、異常な状況は男女を結んでくれる神話であるが。

脳科学的に解釈すると、あながち間違っていない。

更には、長続きしない、との点も説明はつく。

 

それが・・・

吊橋の上で告白すれば成功率は高いんですよ。

につながる。

 

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勘の鋭い人なら気づくだろうが。

つまり、"吊橋の上でのドキドキ"を"恋のドキドキ"と脳が勘違いする、とのカラクリである。

 

以前のブログでも語った通り。

脳は思っているよりも単純である。

 

①吊橋の上で高い所にいるドキドキ

②恋する人と一緒にいるドキドキ

の区別がつかないのである。

 

吊橋に上にいるからドキドキしているのを・・・

"あれ?私、ドキドキしてる。恋しているのね。"と勘違いするのだ。

だから、吊橋の上で告白すれば成功率が高い。

 

もちろん、根本的に勘違いなのだから。

平地にいれば、"あれ?私なんでこんな人を好きになったの?"と冷静になる。

だから、“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”とつながる。

(ガッテンしていただきましたでしょうか?)

 

脳ってのは、得体の知れない不気味なものだと思っていたが。

その認識は"単純さ"との切り口でイメージが変わる。

脳とは、割と、単純でお茶目な可愛いヤツなのである。

 

スキー場のゲレンデマジックだって。

(服装的なポイントもあるのだけど。)

スピーディーに滑走してドキドキしている状態がプラスに働いているのは言うまでもない。

なので言わせてもらおう。

"ゲレンデマジックで結ばれた男女は長続きしないのよ"

・・・

世の中が吊橋ばっかりだったらいいのに、とくだらない事を思いつつ。

危険な状態が恋愛につながるのは、本能的に間違ってないんじゃないの?とも考える。

だって、世界が危機的な状態になって、男女二人きりになったら。

そいつらが恋愛しなければ人類滅びるんですからね?

 

引き続き。

「単純な脳、複雑な私」著者 池谷祐二から

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単純な脳、複雑な私

脳はバカだと思う。

まぁ正確に言うと。

思っていたよりもバカだったとの話。

"え、そんなもんなの?"と何度思った事か。

 

さて、自分自身の世界を創り上げているのは"脳"である。

そんな"脳"をバカだと言い切ってしまえば。

それこそ元も子もない話な気がする。

ただ、あえて繰り返すと、"脳はバカである。"

 

一般人の読者に脳科学の楽しさを教える点において一品級である池谷裕二さん。

本の題名にて"単純な脳、複雑な私"と表現する。

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何故、脳はバカなのか?

本書にもある具体例を何点か。

 

先に言っておくと。

本当にそんな事あんのかよ?と思った。

 

さて。

実験を何個か紹介する。

 

例えば、あなたがホテルにチェックインするとして。

①受付の人が「いらっしゃいませ」と言う。

②「こちらにお名前住所をお書き下さい」

 ※この時点であなたの視線は紙に移る。

③受付の人が別人に入れ替わる。

・・・

さて、受付の人が変わったと気づく確率は???

実験結果によると、10〜20%との事。

驚異的に低い確率である。

性別が男→女に変わったとしても気づかないとの事だから恐ろしい。

 

続いて。

(マジシャンが必要な実験ですが。)

①知らない女性二人の写真を用意します。

②どちらが好みであるか?選んでもらいます。

③選んだ後に一瞬写真を伏せ、マジシャンが写真を入れ替えます。

④そして、選んでいない方の女性の写真を渡します。

→その際、選んだ本人は入れ替えられた事に気づかない事が条件。

 

結果はもちろん。

被験者は写真を入れ替えられた事に気づかない、のです。

しかも、なんでこの写真を選んだのですか?と質問すると。

手にしている写真を元に選んだ理由を語るそうですよ。

元々選んだ写真の女性にはない特徴を挙げるケースもあるとか。

 

例えば。

手元の写真が金髪ならば、「金髪が好きなんですよ。」と語る等。

※元々、好みとして選んだ写真が金髪じゃないにも関わらず。

 

読んでいて、そんなバカな・・・と思ったのだが。

枚挙に遑がなく例が出てくる。

脳が変化に疎いものである点、もはや語るまでもなく。

 

世の中の女性の皆さん。

こんな脳を持っている人類が、"髪型が変わったぐらいで気づくわけないんすよ"。

※もちろん、気づく人もいるので、ここら辺は興味の問題なんでしょう。

 

理由を後付けする点も面白い。

脳は自分が変化に気づかないのみならず。

自分が選択した理由を作話する。

・・・

世の中の女性の皆さん。

好きになった理由なんて脳がいくらでも後付けしてくれますので。

安心して(僕と)お付き合いを始めてみてください。

 

さて、諸々、申し上げたが。

脳がバカだと言った理由はそのあたりである。

 

まぁ、バカとまで言わなくても。

思っていたよりも"単純"であるし、"全てを把握できるわけではない"事だけは確か。

う〜む。

果たして、脳の判断に全幅の信頼を置いて良いものか?とも思う。

 

「単純な脳、複雑な私」の一部分のみを抜粋。

本書は実に面白いので、引き続き紹介したい。

 

「真田太平記」 池波正太郎

キャンプファイヤーなんてもう10年以上見ていないが。

炎が巻き上がるイメージは鮮烈に覚えている。

後片付けとか、周りにいる人とかではなく。

覚えているのは巻き上がる炎。

他の何を覚えていなくても、炎だけは鮮やかに蘇る。

 

炎とは。

鮮やかに燃え上がるもの。

周りを巻き込んで激しく強く。

燃え上がった一瞬を人々は記憶し。

美しかった、と語るもの。

 

日本史上の人物で最も"炎"との言葉が似合うのは、真田幸村、だと思う。

大河ドラマ"真田丸"の主人公として記憶に新しい。

炎を連想させるのは、赤備えの武具一式を揃えたからか?

それとも、生き様が炎のようであったからか?

・・・

答えは後者であろう。

 

まぁ、読めばわかる。

全12巻。

真田太平記

池波正太郎

 

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戦国武将の物語。

至極、鮮烈。

 

僕自身は再読となる。

2011年8月11日に読んだとの記録があり。

もう5年以上前の事。

それでもなお、色褪せぬ光芒。

細部は覚えておらぬが。

この小説・・・

とにかく熱く脈打つものがある。

繰り返しになるが、炎のように。

 

僕の中の真田幸村像はこの小説が全てである。

今後、真田幸村を巡る如何なる話を読もうとも。

僕にとっては本作が古典である。

真田幸村の小説であれば、まずは本書を読め。

どんな男かと問われれば。

炎みたいに一瞬で燃え上がった男、と表現して良い。

 

そもそも、真田幸村とは歴史上で何かを成し遂げたような人ではない。

徳川家康をギリギリまで追い詰めた、との描かれ方であるが。

史実的にどうであったのか、は不明。

 

僕は(例えば)三国志を"演義"と"史実"の両方を楽しむのが好きだし。

民衆では偉大な人物と語られているが、史実的には大した奴じゃないとか。

逆もまた然りで。

民衆のヒール的な存在が、本当は偉大であるとか。

そんな類の話が好きである。

 

故に、真田幸村がどうだったのだろう?と個人的には思う。

※史実は一切調べていませんが。

 

そもそも江戸幕府の開祖である徳川家康を苦しめたなら・・・

200年以上続いた江戸時代の間に逆賊扱いされなかったのか?

もしくは歴史の中で忘却されなかったのか?

とか思ってしまう。

 

ただ、「真田太平記」を読む上では無粋。

まずは、物語の中の真田幸村を楽しめば良い。

全12巻もありながら、主人公の活躍が一瞬。

故に、刹那的な美しさをこれほど表現した小説はないかもしれぬ。

 

現在、2巻が読み終わった所。12巻まで先は長い。

 読み終えたら、再度、何か書きたい。

 

 

 

 

脳内の世界には逆らえない?

マンションの一室にいる僕はマンション全体像がわからない。

当たり前の話だが意外と盲点である。

 

組織の話でもよく言われる。

内部の目だと見えないものも多い。

例えば、他社の人は視点が違う。

 

内部の限界、とでも言えようか。

自分が属しているものって盲目になりがち。

・・・

言うまでもなく、誰もがそんな事は重々承知。

実生活でどこまで意識しているか?は別として。

 

ただし、話が"脳"になると簡単にはいかぬ。

脳が全知全能の神様のように思えるのは何故だろう。

 

我々は脳を使って物事を考える。

これは、マンションの一室にいてマンションの全体像がわからない僕と何が違うのか?と思う。

つまり、脳を使って考えている限り、自分の脳は永遠に理解できないのでは?との謎。

 

他人の脳であれば、全体像がわかるのかもしれない。

だが、自分の脳であれば?

考えている主体自体をどう考えればいいのか?

 

そんな事を考えているから、脳科学の本をよく読む。

一番好きなのは"池谷裕二さん"であるが。

今、読んでいるのは、「つながる脳科学」との本。

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2016年の11月に初版なので、最新の研究が掲載されている。

まだ途中読んでいる途中。

 

興味深かったのは、マウスの実験レベルで記憶を作り出す事に成功したとの記事。

具体的に言うと。

マウスに実際に経験なくても電気ショックを与えた時の恐怖心を植え付ける事ができるのである。

 

少し説明すると。

①場所Aにマウスを入れて危害を加えない。

 →マウスは場所Aは安全な所であると認識する。

 

②場所Bで、マウスに対して場所Aを想起させる操作をする。

(場所Aでの脳の動きを人工的作り出す、との操作)

 →加えて電気ショックを与える。

 

こうすると、マウスは場所Aで電気ショックに怯える、との事。

実際には、場所Bで電気ショックを受けたにも関わらず。

場所Aを想起させれば、電気ショックは場所Aと紐づくのである。

 

何も書いてないが、場所Bに入れられてもマウスは危険を感じないのだろう。

 

当たり前と言えば、当たり前なのだが。

重要な点は、脳内の世界には逆らえない、との事だと思う。

つまり、実際の場所がAだろうが、Bだろうが。

脳が場所Aと感じている限り、それを自分自身で見抜く術はないのである。

 

当然、マウスの実験であるので、人間がどうなるか?は不明であるが。

人間でも同じ事が出来そうな気がする。

(起きてないとも言い切れない。)

 

そんなわけで、僕は、脳が必死に何かを訴えて、100%そう信じきっている時でも、"まぁ、脳が正しいとは限らないしね。"と思って気が楽になる事がある。

脳に対するささやかな反抗と言えようか。

 

本書に関して。

読み終わったらまた何か思う所を記したい。

 

音のない表現

音のない表現において音楽って何なんだろう?

そんな事をふと思った。

 

理由は、音楽がテーマの漫画を何点か読んだから。

 

前回、紹介した通り、最高の漫画である「四月は君の嘘

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anfield17.hatenablog.com

 

加えて。

有名な「BECK

※現在、読んでいる最中。

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言わずと知れた名作

のだめカンタービレ

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いずれも、音楽がテーマ。

最高潮のシーンに音楽がある。

 

漫画であるが故、音はない。

音楽がテーマなのに。

想像の世界で音楽が奏でられる。

メロディーも旋律もないのに。

 

僕は素晴らしい音楽漫画に出会う度。

音がないのに、何でこんなに感動するんだろう・・・、と思う。

 

四月は君の嘘」と「のだめカンタービレ」はクラシックが題材である。

クラシックに関して。

常識的な範囲で知識はあると自負している。

だが、漫画の中で課題曲は〜です、と言われてメロディーラインが思い浮かぶ程に精通はしていない。

だから、正直ピンとこない。

 

そして、不思議な事にピンとこなくても感動するのである。

何でだろう・・・?と思う。

 

よく音楽系の漫画で"音楽が聴こえてくるようだ"との表現がされるが。

(自分に嘘をつかずに語れば)

僕自身、音楽が聴こえてくるような事はない。

 

ただ、音楽に包まれているかのような錯覚に陥る事はある。

音楽による感動がストレートに心を震わす時がある。

 

音楽の感動って、音がなくても表現できるんだ。

その事に僕は心を揺さぶられる。

表現の可能性って無限なんだ、と思う。

 

もう一つ大切な事。

音楽って、"誰かに何かを届けたいとの思い"なのだと思う。

"届いたものが誰かの中に残る"から素敵なんだと感じる。

 

そして、"届けたい"との思いが伝わった時。

音がなくても、音楽がもたらす美しい世界が紡がれる。

とてもとても素敵な事だと思えた。