たんぱく質とDNAの関係
"ボディビルダーが飲んでいるヤツね。"とか。
"お肉に多く含まれている栄養素ですよね。"・・・
程度のイメージであろうか。
"俺、プロテインなくっちゃ生きていけないっす。"
と発言したら、筋肉バカだと思われます。
ただ、先に言うと。
生命はたんぱく質なしでは生きていけない。
人体で水分を除く固形分のうち60%以上がたんぱく質なのである。
筋肉、髪の毛、臓器等、重要な部分はたんぱく質でできている。
たんぱく質と言われると。
"マッチョがこよなく愛する栄養素だろ?なんか名前もダセェな。"程度の認識であったが、ガラリと見方が変わる。
物事に対する見方が変わる本は良書だと思う。
「たんぱく質入門」
本書は中高生向け。
(教科書じゃ飽きたらない人用の)
文系が興味を持った程度の人に調度良い構成になっている。
武村政春さんは「ウイルス入門」たる本も書いており、スタンスは全く同じ。
こういう人の本は全部読んでみたくなる。
人体の重要な部分を担うたんぱく質。
そもそも、どうやって作られるのか?
(※じゃあ、アミノ酸って何だ?との疑問はさておく。)
アミノ酸は20種類あり、様々な組み合わせによりたんぱく質ができる。
筋肉、髪の毛、臓器・・・。
一見、違うものに思えるが、全てたんぱく質である。
要するに、アミノ酸の組み合わせによりけりとの事。
材料が同じでも違うものができる。
同じ木が机になったり、椅子になるのと同じである。
アミノ酸は20種類あり、組み合わせによりいかようにもたんぱく質は形成される。
種類は数千万に及ぶそうである。
では、その20種類あるアミノ酸の組み合わせを決めているのか?というと。
人体の中に設計図がある。
アミノ酸をどう組み合わせて、どんなたんぱく質を形成するかを決めているものがある。
それは何か?・・・
DNAである。
たんぱく質の設計図はDNAなのである。
今まで、DNAと言われると、犯罪捜査で使われるもの、程度の認識であった。
具体的に役割を言うと、たんぱく質の形成に重要な役割を果たしている。
"材料:アミノ酸+設計図:DNA→結果:たんぱく質"ができる。
この時点で。
たんぱく質がいかに大切なものかお分かりであろうか?
DNAは所詮、設計図。
実際に出来上がっているものは"たんぱく質"なのである。
家で例えると。
・建築の設計図(DNA)
・材料(木材)
・家そのもの(たんぱく質)
結局、大事なのは、家そのものだと思うわけである。
別に、文句を言うわけではないが。
他の名前なかったのかな?たんぱく質、と思ったりもする。
名前に引きずられて重要性が薄れているものって、時々ある。
たんぱく質についておもしろき、と思った事。
・我々は基本的にたんぱく質(肉など)を摂取する。
・食べたたんぱく質をそのまま活用はしない。
・たんぱく質をアミノ酸に分解(消化活動)して、再度、DNAの設計図を基にたんぱく質を作り上げる。
牛肉を食べても牛にならないのはそういうわけである。
牛肉だったたんぱく質はアミノ酸に分解されてから、再度、我々のDNA(設計図)の基にたんぱく質となる。
だから、自分の髪の毛は元々、牛肉だったかもしれない、のである。
そして、またどこかでアミノ酸に分解される、なんて事を繰り返している。
生命って不思議ですね。
こういう本を読んでいると、輪廻転生は本質を捉えていると思う。