"孤独な男"。
ただし、想像の範疇を大きく超える孤独である。
何故なら、その男は・・・
"火星にただ一人置いてかれた"のだ。
もう一度繰り返す。
"火星にたった1人、取り残された"のである。
地球までの距離 2億㌔以上との事。
想像してみましょう。
一番近い人間が2億㌔以上離れた所にいる状況を・・・。
当然、生き物もいませんよ。
・・・
孤独どころの話ではございません。
映画オデッセイ。
原作があるらしいが未読。
本作はサバイバル映画である。
マット・デイモン演じる主人公が、火星に独り取り残される話である。
置いてけぼりになったが、生き残ろうとする話である。
くどいようだが、"火星にたった一人になった男"の生き残りをかけた闘いだ。
火星で独り生き残ろうとする話?
どうやって?水も食料もないのに?
なんなら、酸素すらないんですよ?
・・・
と、数多の疑問が浮かぶに違いない・・・。
その辺りは観てのお楽しみ。
ただ、先に言っておくが。
本作は、リアリティのない作品ではない。
※少なくとも一般的な観客からすると。
※プロの宇宙関係者が見たらどうか知らないっすよ。
例を挙げると・・・
・火星でジャガイモを育てようとする。食べるために。
火星×ジャガイモ=どうやって???
本作の見所はこの辺りである。
火星とジャガイモのギャップが魅力的。
さて。
日常生活で、火星に取り残されるような事はなく・・・
心情、推し量るのも憚られるが。
思うに、絶望的な状況だと思う。
火星に独りなのだから当たり前だ。
僕なんて、残業中に会社で独りになった時ですら絶望感を感じる。
絶望の深さは、比ではない。
命を天秤にかけた状態で火星に独り、である。
・・・
それでも、男は前を向いた。
そう、明るいのである。
悲壮感がない。
彼を見ていると、希望が湧く。
と、多くの人が語るであろう。
人は孤独でも希望を生み出す事ができるのだと教えられる。
宇宙映画と言うと。
ドンパチやるSFやら、地球に向かう隕石を破壊しようとする感動モノが思い浮かぶが、本作は毛色が違う。
科学を武器に生き残ろうとする闘いです。
それにしても、火星に1人、とのシチュエーションで良くもまぁこんなに面白い作品を仕上げたものだ。
2人ならわかる。
→会話が可能だから。
1人なのにどうやって物語を進めるの?と思うでしょう。
心配することなかれ。
観ればわかります。実に展開が巧みです。
本作。
少し変わった見方をすると。
・仕事上におけるマネジメントの大切さを学べる。
宇宙に関する仕事はチーム戦であるが故。
一体感なくして成立せず。
さて。
最後にまとめ。
・実におもしろい作品だと思います。
・多くの人が星4つ以上をつけるのでは?☆☆☆☆
・あえて言うならば、細部のまとまりに欠けた。
→特に原作を読んだ人がどう感じるかが不明。
・マット・デイモンの明るさに救われます。