音のない表現
音のない表現において音楽って何なんだろう?
そんな事をふと思った。
理由は、音楽がテーマの漫画を何点か読んだから。
前回、紹介した通り、最高の漫画である「四月は君の嘘」
加えて。
有名な「BECK」
※現在、読んでいる最中。
言わずと知れた名作
いずれも、音楽がテーマ。
最高潮のシーンに音楽がある。
漫画であるが故、音はない。
音楽がテーマなのに。
想像の世界で音楽が奏でられる。
メロディーも旋律もないのに。
僕は素晴らしい音楽漫画に出会う度。
音がないのに、何でこんなに感動するんだろう・・・、と思う。
「四月は君の嘘」と「のだめカンタービレ」はクラシックが題材である。
クラシックに関して。
常識的な範囲で知識はあると自負している。
だが、漫画の中で課題曲は〜です、と言われてメロディーラインが思い浮かぶ程に精通はしていない。
だから、正直ピンとこない。
そして、不思議な事にピンとこなくても感動するのである。
何でだろう・・・?と思う。
よく音楽系の漫画で"音楽が聴こえてくるようだ"との表現がされるが。
(自分に嘘をつかずに語れば)
僕自身、音楽が聴こえてくるような事はない。
ただ、音楽に包まれているかのような錯覚に陥る事はある。
音楽による感動がストレートに心を震わす時がある。
音楽の感動って、音がなくても表現できるんだ。
その事に僕は心を揺さぶられる。
表現の可能性って無限なんだ、と思う。
もう一つ大切な事。
音楽って、"誰かに何かを届けたいとの思い"なのだと思う。
"届いたものが誰かの中に残る"から素敵なんだと感じる。
そして、"届けたい"との思いが伝わった時。
音がなくても、音楽がもたらす美しい世界が紡がれる。
とてもとても素敵な事だと思えた。