キャンプファイヤーなんてもう10年以上見ていないが。
炎が巻き上がるイメージは鮮烈に覚えている。
後片付けとか、周りにいる人とかではなく。
覚えているのは巻き上がる炎。
他の何を覚えていなくても、炎だけは鮮やかに蘇る。
炎とは。
鮮やかに燃え上がるもの。
周りを巻き込んで激しく強く。
燃え上がった一瞬を人々は記憶し。
美しかった、と語るもの。
日本史上の人物で最も"炎"との言葉が似合うのは、真田幸村、だと思う。
炎を連想させるのは、赤備えの武具一式を揃えたからか?
それとも、生き様が炎のようであったからか?
・・・
答えは後者であろう。
まぁ、読めばわかる。
全12巻。
「真田太平記」
戦国武将の物語。
至極、鮮烈。
僕自身は再読となる。
2011年8月11日に読んだとの記録があり。
もう5年以上前の事。
それでもなお、色褪せぬ光芒。
細部は覚えておらぬが。
この小説・・・
とにかく熱く脈打つものがある。
繰り返しになるが、炎のように。
僕の中の真田幸村像はこの小説が全てである。
今後、真田幸村を巡る如何なる話を読もうとも。
僕にとっては本作が古典である。
真田幸村の小説であれば、まずは本書を読め。
どんな男かと問われれば。
炎みたいに一瞬で燃え上がった男、と表現して良い。
そもそも、真田幸村とは歴史上で何かを成し遂げたような人ではない。
徳川家康をギリギリまで追い詰めた、との描かれ方であるが。
史実的にどうであったのか、は不明。
僕は(例えば)三国志を"演義"と"史実"の両方を楽しむのが好きだし。
民衆では偉大な人物と語られているが、史実的には大した奴じゃないとか。
逆もまた然りで。
民衆のヒール的な存在が、本当は偉大であるとか。
そんな類の話が好きである。
故に、真田幸村がどうだったのだろう?と個人的には思う。
※史実は一切調べていませんが。
200年以上続いた江戸時代の間に逆賊扱いされなかったのか?
もしくは歴史の中で忘却されなかったのか?
とか思ってしまう。
ただ、「真田太平記」を読む上では無粋。
まずは、物語の中の真田幸村を楽しめば良い。
全12巻もありながら、主人公の活躍が一瞬。
故に、刹那的な美しさをこれほど表現した小説はないかもしれぬ。
現在、2巻が読み終わった所。12巻まで先は長い。
読み終えたら、再度、何か書きたい。