「何を着て寝ますか?」
「シャネルN°5を数滴」
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マリリンモンローを語る上で有名なやりとりである。
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僕は香水に興味はないのだが。
このやりとりで"シャネルN°5"だけは知っている。
(具体的にどんな香りかは知りませんけどね。)
「私は寝る時、シャネル N°5だけを身に纏って寝るわ」的な発言。
これはマリリンモンローだから許される言葉であって。
恋人から言われても・・・
"風邪引くよ。服着な。"と言ってしまう気がする。
僕はマリリンモンローをリアルタイムで知らない。
「何を着て寝ますか?」
「シャネルN°5を数滴」
の人、との印象。
そして、その言葉がぴったり似合う女性なんだろうな、と思っていた。
マリリンモンローは「永遠のセックスシンボル」と評される。
※セックスシンボル(性的な魅力に溢れた人の事)
どんな気持ちなんだろう?と、思うよね。
性的な目で見られるのをどう思うか?との話は論点になるが。
ともすれば、"気持ち悪い好奇の目"とも思えるし。
それで芸能界を辞めたくなる人もいるわけで。
プレッシャーとの言い方が正しいのかわからないが。
型にはめられて演じるってのは苦しいもの。
"セックスシンボル"としてのマリリンモンロー。
では、そうではない彼女は?
本作の肝はマリリンモンローの内面的な部分に触れた点。
あらすじを引用。
主演のミシェル・ウィリアムズがモンローの天真爛漫、繊細でピュアな側面に焦点を当てた役作りで数々の映画賞を受賞。
僕自身はマリリンモンローを知らないので。
マリリンモンローを演じたミシェル・ウィリアムズが似ているか?否か?は不明だが。
マリリンモンローの不安定な内面がシーソーのように揺れるのを見事に描いていたと思う。
一方、恋人役であるコリンを演じるエディ・レッドメインも光る。
いいところのお坊っちゃまがマリリンモンローに恋していく様が見事にハマリ役。
彼は繊細さを体現するのが巧み。
その後「リリーのすべて」で脚光を浴びたのも頷ける。
※出演者に美人のお姉さんがいると思ったら、エマワトソンだったとのおまけもある。
大女優であるマリリンモンローと若造であるコリン(エディ・レッドメイン)の恋物語なんて・・・
どーせお遊びだったんでしょ?的な解釈もわからないでもないが。
本作は、若造であるコリンの目線で主観的に美化された恋の物語と捉えたい。
過去の恋は一瞬だけを切り取ればほぼ100%宝物になる。
結果的に別れた恋であってもそうではないだろうか?
一瞬だけであったとしても、そこに真実があったならば。
僕はそれを信じて宝物にして良いと思う。
注いだシャンパンの泡が消えたとしても。
泡が存在したのは事実なんだから。
いわば、年上の大スターとの恋愛との妄想に近い。
なんとなくノスタルジックな感じがするのは何故だろう。