映画
「ディパーテッド」
アカデミー作品賞など受賞。
マーティン・スコセッシ監督。
実に"暴力的"な映画であった。
(マーティン・スコセッシ監督なのだから当たり前か)
ただ、何のための暴力であるか?と考えた時、空虚なものが残るような。
暴力は常に人間と共にある。
金のため?正義のため?権力のため?・・・・
出演
舞台はアメリカ。
いわゆる、マフィアの話。
潜入捜査の映画である。
警察官がマフィアの一員として捜査を助ける。
逆もまた然り。
マフィアに育てられた男が警察官となり、マフィアを助ける。
「マフィアに潜入した警察の男(ディカプリオ)VS警察に潜入したマフィアの男(マット・デイモン)」である。
素性がバレたら?との緊迫感を加速させる。
スリリングな展開が螺旋階段のように続く。
ジャック・ニコルソンが演じるコステロたる人物がマフィアのボスである。
こいつ。悪そうな雰囲気が尋常ではない。
本当に悪い奴っての白昼堂々と警察と挨拶を交わす余裕があると個人的に思っている。
まさにそれである。
様々な場所で"怪演"と表現されている。納得。
※よく調べてみると、「シャイニング」に出てた人なのね。
このマフィアのボスであるコステロが素性が警察官で潜入しているディカプリオに対して「この中にネズミ(警察のスパイ)がいる・・・」と告げる。
"バレたら終わり"である。
緊迫感。
暴力描写の印象が 重層的に重なる。
神経を摩り下ろすような感覚がずっと続く。
音楽、カットが見事。
シーンを見ているだけでも飽きない。
警察とマフィア。
スパイの思惑が交錯する展開が見どころ。
背景にあるのは緊張感である。
各人の信条が行動に直結している点が面白い。
"打算"がうごめいている中、"信条"を貫く(迷いながらも)男はカッコイイ。
原作は三部作であり、ハリウッド版のリメイクであるとの事。
人物描写が少し物足りなかったのは短くなっているからであろうか。
本作にて、誰が一番打算的であったか?と考えると、何故そうなった?がもう少し描かれていても良い気がした。
あと、正直、ヒロインの魅力が疑問。
とはいえ、充分楽しめた。
ネットなどで見てみると評価が低かったりするのは、リメイクが故だろうなぁ・・・と。
①スコセッシ監督が好き。
②レオナルド・ディカプリオが好き。
③原作を観ていない。
④映画の撮り方だけで十分楽しめる。
⑤怪演ジャック・ニコルソンだけで楽しめる。
おそらくいずれかに当てはまれば、充分楽しめます。
R15指定。
血飛沫に注意。