哺乳類が進化する過程で必要となったもの。それは・・・"ウイルス!?"「新しいウイルス入門」
今回の話題は、ウイルスです。
う・い・る・す。
(響きがういーっすに似てるな。とくだらない事を考えた。)
世の中から消え去って欲しいものランキングを考えた時。
ゴキブリとウイルスはトップ10には入ると思っている。
(ゴキブリは実害は少ないけどね。)
誰しも、風邪で体調を崩した事はあるだろう。
そんな時、"なぜ私がこんなにも苦しまなければならないの!!!"
とシェイクスピア風に独白した後。
"ウイルスなんて死滅すればいいのに!!!呪われて地獄に堕ちてしまえ"と心から思った事があるに違いない。
過去に猛威をふるった天然痘は1980年5月に世界根絶宣言をされている。
そうそう、その調子で、インフルエンザウイルスもノロウイルスも殲滅してしまってくれ。
苦しみたくないのですよ。私たちは。
ウイルスがなくなれば、みんな幸せハッピーライフである。
と、思っていたのだが。
一転。
本書を読むと、ウイルスのイメージがガラリと変わる。
今までの流れに完全同意であった方。
ウイルスはそんな単純なものじゃねぇですよ。
「新しいウイルス入門」
そもそも、ウイルスとは何ぞや?
との話になるのだが。
まず、生物か無生物か?で意見が分かれる。
この点は、ウイルスがDNAを持っていて増殖する事が主だった根拠であると言っていい。
同じような話題は過去のブログでも触れた。
今思うと、生物か?無生物か?等と白黒つけようとするからいけないのではないか?そもそも、必ず、生物 or 無生物の二択になるとは限らないのだから。
僕自身は、ウイルスと細菌の違いも知らなかったぐらいなので。
第一に"ウイルスはDNAを持っていて生物と考えてもおかしくないっす。”との考え方自体に驚きである。
深く考えた事はないのだけど。
"俺、生物とか絶対殺さねぇようにしてるんすよ、博愛主義なんで。"
とか言っている奴は、ウイルスも殺さないのだろうか?
いやいや、自動的に殺戮が始まりますよ。
人の免疫は意識しなくても、自動的に自分を守ろうとしますので。
さあ、この事実をどう考える?等と、ヘンテコな議論をしたくもなる。
もう一つ、驚くべき事が書いてある。
哺乳類が進化の過程でウイルスを取り込んでいる。
具体的に言うと、ウイルス遺伝子が組み込まれた結果、哺乳類は"胎盤"を取得したのである。
詳しい話は本書をご参照いただくとして。
重要な点は・・・。
哺乳類が進化する過程にウイルスが必要であった、との事実である。
これは、ウイルスがなければ、現在の私たちも存在しなかった可能性を示唆している。
もちろん、違うもので代用したかもしれない。
意図的にウイルスを取り込んで利用したわけでもないと思う。
たまたまウイルスに感染した個体が進化への道筋となったのであろう。
だが、結果として現在の私たちがウイルスを進化の過程で必要としたのは事実である。
ただの悪役としか思えていなかったウイルス。
その見方が一変する。
・ショッカーが実は元々は仮面ライダーでしたみたいな?(こっちは事実か知らない。)
とにかく、ウイルスって不思議ですよ。
ちなみに本書の副題は"単なる病原体でなく、生物進化の立役者?"である。
どういう意味かは読めばわかります。
ウイルスについてはまたそのうち書きたい。