吊橋の上で告白すれば成功率は高いんですよ。(それが理屈でわかる程、脳は単純なヤツなんです。)
"スピード"たる名作映画をご存知だろうか?
知らない人は是非、見て欲しい。
実に素晴らしい映画なので。
概要だけ説明すると。
①バスに爆弾が仕掛けられる。
②バスの時速が一定以下になると爆発すると告げられる。
③スピードを落とさないようにバスが走る。
との話である。
※キアヌリーブスとサントラブロックが出演。
さて、劇中にこんな名言がある。
“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”
鮮明に記憶に残っている。
※細かい言い回しはさておき。
異常な状態とは、つまり、上記の①〜③の事。
(ネタバレ気味にはなってしまうが)
サントラブロックがキアヌリーブスに言った言葉(だったと思う。)
窮地に陥った男女が恋仲に落ちる、とは、もはや使い古された話。
"ピンチ+男女=カップル"の方程式はドラマ/映画の世界で市民権を得ている。
上記の
“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”
も(僕の記憶では)二人がキスする前に、冗談っぽく言っているセリフである。
つまり、結ばれているのだよね、結局は。
そんなドラマ/映画の世界に夢見たもんだから。
"求む!!!異常な状況”
とか思ったりもする事があって。
学生時代は頻繁に・・・
(助かる事を大前提)
"あの子とピンチに陥りてぇ"と夢想した。
※有難いことに?僕は未だそんな経験はした事がないのだけど。
古い習性とは悲しいもので。
社会人になっても時々思う。
電車で可愛い女の子がいると、"あぁ、スピードみたいに電車に爆弾仕掛けられてたらなぁ"とか思う。
先日、その思いを、一緒に居た後輩に告げたら・・・
"こいつバカじゃん?"と、眠たいニワトリみたいな目をしていた。
さて、異常な状況は男女を結んでくれる神話であるが。
脳科学的に解釈すると、あながち間違っていない。
更には、長続きしない、との点も説明はつく。
それが・・・
吊橋の上で告白すれば成功率は高いんですよ。
につながる。
勘の鋭い人なら気づくだろうが。
つまり、"吊橋の上でのドキドキ"を"恋のドキドキ"と脳が勘違いする、とのカラクリである。
以前のブログでも語った通り。
脳は思っているよりも単純である。
①吊橋の上で高い所にいるドキドキ
②恋する人と一緒にいるドキドキ
の区別がつかないのである。
吊橋に上にいるからドキドキしているのを・・・
"あれ?私、ドキドキしてる。恋しているのね。"と勘違いするのだ。
だから、吊橋の上で告白すれば成功率が高い。
もちろん、根本的に勘違いなのだから。
平地にいれば、"あれ?私なんでこんな人を好きになったの?"と冷静になる。
だから、“ 異常な状況で結ばれた男女は長続きしないのよ ”とつながる。
(ガッテンしていただきましたでしょうか?)
脳ってのは、得体の知れない不気味なものだと思っていたが。
その認識は"単純さ"との切り口でイメージが変わる。
脳とは、割と、単純でお茶目な可愛いヤツなのである。
スキー場のゲレンデマジックだって。
(服装的なポイントもあるのだけど。)
スピーディーに滑走してドキドキしている状態がプラスに働いているのは言うまでもない。
なので言わせてもらおう。
"ゲレンデマジックで結ばれた男女は長続きしないのよ"
・・・
世の中が吊橋ばっかりだったらいいのに、とくだらない事を思いつつ。
危険な状態が恋愛につながるのは、本能的に間違ってないんじゃないの?とも考える。
だって、世界が危機的な状態になって、男女二人きりになったら。
そいつらが恋愛しなければ人類滅びるんですからね?
引き続き。
「単純な脳、複雑な私」著者 池谷祐二から