感情のままに決定をしてはならない。
何故なら、
・感情は忘れるが。
・決定は残るから。
そして、残った決定が、後々の感情を束縛するから、である。
もっと詳細に言えば。
感情は必ず、霧散する。
これは誰しもが経験のある事で。
あの時、何故あそこまで感情的になったのか?
と後悔した事は誰しもある、と思う。
今になって思えば、
あそこまで感情的に行動しなければ良かった、と、
冷静さを取り戻しても後の祭り。
理屈では説明できないが、感情とはそういうものである。
感情と行動は切っても切れない縁であるのは皆納得すると思うが。
あくまで、
・感情が行動を生み出す
が基本であり、
逆に、
・行動が感情を生み出す
もしくは。
・行動が感情を決定づける
との見方は初めて知った。
ダン・アリエリーさんを読んだのは二作目
相変わらず、素晴らしい知見を得られる。
「不合理だからうまくいく」
話を戻す。
"行動が感情を決定づける"、とは何か。
具体的に。
貴方が感情的に何かを決定づけたとする。
(まぁ、話はなんでもいいのだが)
例えば、
・夫が皿洗いもせずに、ぐうたら寝ているシーンを見て、イライラしている時に。
・夫が"社員旅行に行って来てもいい?”と聞いたとする。
貴方は言うまでもなく、
感情的になっていて、
"ふざけるな、社員旅行なんてダメに決まっているでしょ"
と告げたとする。(行動)
社員旅行を純粋に評価したわけではなく。
貴方は、皿洗いをしない夫にムカついただけなのだとしても。
・皿洗いをしない夫にムカついた事は忘れる
・でも、社員旅行を却下した事は忘れない
そうすると、どうなるか。
社員旅行を拒否した理由を後付けする、のである。
つまり、皿洗いをしなかった事にムカついていた事を忘れて、
社員旅行=悪。
次の社員旅行も断ろう、との思考回路が働く。
そうなると、旦那は永遠に社員旅行に行けない。
皿洗いをしなかった事が原因だが。
妻は皿洗いでイライラしていた感情が霧散するので、理由はわからなくなる。
皿洗いにイラついたから断ったにも関わらず。
皿洗いでイラついた事自体を忘れてしまうので、何故断ったかを忘れてしまう。
ただ、社員旅行を却下したのだから、それなりに理由はあるだろう、と考えるのが人間で。
適当な理由をつけて、
いつも飲み会で楽しんでいる奔放な夫なのだから、社員旅行なんていかせるわけにはいかない。
との思考回路になってしまうのである。
感情の結果、行動すると、
将来的に行動を狭める可能性があるのである。
願わくば、社員旅行ぐらい許してくれる妻を娶りたいもの。