いいお嫁になりそうな男子 「植物図鑑」
ゴミ捨て場に寝てた見ず知らずの男を・・・
家に入れるのみならず、
次の日に"一緒に住まない???"と切り出す!!!
との、
衝撃的な展開で始まるラブストーリー。
友達の友達の友達の友達・・・
まで裾野を広げたって、
こんな話は存在し得ない、と思うけど。
"あり得る、あり得ない"で本作を語ると損します。
小説はフィクション。
あくまで虚構の世界。
虚構の世界の中で、理想的な何かに出逢う時。
出逢った理想に酔いしれる。
植物図鑑
あらすじを引用。
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。
咬みません。
躾のできたよい子です―。
思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタクだった。
樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まった。
とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。
レシピ付き
”お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。”
・・・
提案する奴も提案する奴だし、
受け入れる方も、よっぽどである。
本作のヒロイン "さやか"は、見ず知らずの男の提案を受け入れる。
おいおい、さやか・・・
見ず知らずの男性に
"よかったら、俺を拾ってくれませんか。"
と言われて、
そんな言葉を受け入れる女子は、
"わたし、今年で30歳!でも、サンタさんを信じてます!"
と言っている女子よりも、
頭の中にお花畑が広がっている気がする。
(決してそういう女の子は嫌いではない、が)
もし、東京の一人暮らし女子たちに
"よかったら、俺を拾ってくれませんか。"
と頼む罰ゲームを実行したら、
110番→拘留の流れは不可避だと思う。
なので、
本作を、"こんなのあり得ない!"とバッサリ切り倒す女子は多そうな気がする。
特に、結婚願望のある一人暮らし女子たちからすると、
もはやSFカテゴリーじゃないか?
と思ってしまう程、
現実離れしている話に思えるかもしれない。
だが、その一方で・・・
こんな男の子いたらなぁ、と思ってしまう、独身女子も多い気がする。
(僕は男性なので、立場は逆なのだけど)
・・・
この拾った男の子が、抜群に料理が巧いのである。
そして、家事を完璧にこなす。
・・・
"〜ちゃんって、いいお嫁さんになりそうだよね"
とは、女子が女子の"お嫁力"を褒め称える時に使うフレーズだが。
男なのに
いいお嫁さんになりそう、と言いたくなってしまう男子、なのである。
ツボにはまる人はいるでしょう。
酔いしれたい人はいませんか。
お嫁にしたい男の子の理想像が描かれておりますよ。