のらねこ日記

読書、映画、考え事など。色々なテーマを扱える人になりたいです。

2016-01-01から1年間の記事一覧

漫画「ちはやふる」 万人におすすめできる少女漫画

漫画「ちはやふる」 be-love.jp まだ15巻ほどしか読んでいないが、実に良い。 万人に勧められる少女漫画。 男が読んで面白い少女漫画は絶品。 「のだめカンタービレ」「ちびまる子ちゃん」と並ぶ傑作の予感。 1巻のあらすじを引用。 まだ“情熱”って言葉さえ…

「武士道セブンティーン」武士道に燃える17歳女子を描いた作品。

本作は、武士道に燃える17歳女子を描いた作品。 磯山香織と西荻早苗の剣道を巡る青春物語である。 「武士道セブンティーン」 誉田哲也 あらすじを引用。 スポーツと剣道の、暴力と剣道の狭間で揺れる十七歳の剣道女子、柔の早苗と剛の香織。 2人は別々の場…

「悪の経典」 あくまでもエンターテイメントとして。

2016年8月に一人暮らし開始。 同時にあまり本が読めなくなった。 原因は通勤時間の短縮。 絶対的な読書時間として確保されていた往復4時間がなくなり。 余剰分の時間は家事と姿を変えた。 本を読んでいると、どうも部屋の汚れが気になってしまう。 霧吹きで…

漫画 「orange」〜登場人物がみんなFacebookやってそう!!!〜

いわゆる、胸キュン漫画である。 同じ穴のムジナで思いついたのは漫画「君に届け」である。 昔、女友達から「これ読んで女心を学びなさい。」と渡された。 これがまたキュンキュン街道まっしぐら。 新幹線の速度で突き進む。 学びよりも、ただキュンキュンが…

「君の名は。」

「君の名は。」 今年の流行り映画は、「シンゴジラ」と「君の名は。」であろう。 珍しく二つとも映画館で観た。 「シンゴジラ」は以前に触れたので。 今回は「君の名は。」について。 予備知識なし。 知人の"観たい"に応え「まぁ、行ってみるか。」程度の気…

キャラクターを愛する「図書館戦争」

無鉄砲。 意味は・・・ 是非や結果を考えずにむやみに行動すること。また、そのさまや、そのような人。むこうみず。 意味合いと字面から、鉄砲も持たずに暴力団の巣窟に飛び込む人的なニュアンスが語源だと思っていたのだが、そうでもないらしい。 無手法か…

ビールの歴史について

少なくても5,000年前にはビールが存在していた!? と疑問形で書いてみたが。 本にそう書いてあっただけである。 人類最古のビールに関する記録。 モニュマンブルーたる石板があるらしい。 紀元前3,000年頃メソポタミアのシュメール人によって記されたとか。…

独り暮らしに関する考察。

独り暮らしを始めたんですよ。 これが2016年の主な出来事である。 気づけばもう5ヶ月目になろうとしている。 振り返るには充分。 ここはいっちょ思う所を綴ろうではないか。 先に、僕自身の話をすると。 実家暮らしは実に快適であった。 特に、両親とも仲が…

話題作 「シンゴジラ」"映画自体の思い出"と"観終えた後に各シーンへのツッコミを肴に酒を煽った"のが同等に思い出深い。

持論であるが。 話題作ってのは、本作が面白かろうが、つまらなかろうが、観る価値がある。 僕自身は、時の潮流に乗るタイプの人間ではないのだけど。 面白いかどうか?は自分の目で判断したい。 それにしても、話題作は、斜に構えてしまうから大変。 "みん…

映画「この世界の片隅に」

本当に大切なものを前に言葉を失う時がある。 言葉にすると大切なものが溶けてしまうような感覚。 自分の外に出す事で、漏れてしまうかのような・・・。 とある映画を観て、昔の出来事を思い出した。 昔、ランニングをしていたら、たまたまホタルを見かけた…

漫画「喰う寝るふたり住むふたり」

「喰う寝るふたり住むふたり」 日暮キノコ 珍しく漫画を取り上げる。 全5巻。読み切り感があるのが良い。 同棲をする男女を描いた作品である。 それも、交際10年、同棲生活8年目・・・ それでいて、未婚!!! ここがポイント。 つまり、もうずっと一緒にい…

「キネマの神様」原田マハ

"この小説を読み終わると、映画館に行きたくなります。" これは一つの小説を例える上で、最大の賛辞ではなかろうか。 映画館に行きたくなる小説。 もしくは、映画が好きになる小説。 大げさではなく。 本の最後のページを読み終わった瞬間に、映画館へ足を向…

映画 「怒り」 信じるとは、苦しい事

"信じる"とは、とても辛い事だと思う。 "信じる"とは、苦しくて重い・・・。 誰かを本気で信じた事があるか? たとえ、何があっても、受け入れられるような。 そんな風に人を信じた事があるだろうか? ・・・ この映画を観て、そんな事を思った。 「怒り」 …

さよならの握手、残る手の温もり「ツナグ」

もう一度、手をつなぎたい・・・ それが、最後であろうとも。 つないだ手をまた離さなければならないとしても。 最後にもう一度だけ。 さよならの握手・・・ かすかに手の温もりが残る。 そんな風に心に残る小説である。 「ツナグ」 辻村深月さん 一生に一度…

独り暮らしを始めました。

独り暮らしを始めました。 結果、ネット環境を失い、ブログの更新が滞りまして。 ようやく状況が変わったので、再びブログを再開したいと思います。 独り暮らしをして両親のありがたみを知る、とよく言いますが。 僕自身は、そんな事を独り暮らしをする前か…

健気であるのは良い事です。「あかんべえ」 宮部みゆき

"とにかくおもしろい。" 宮部みゆきさんの作品は、必ずそう言いたくなってしまう。 物語に没入させるのが巧み。 気づくと、物語の中に自分がいる。 小説の醍醐味は、この没入感である。 本書は、江戸時代の料理屋「ふね屋」が舞台。 「ほうほう、江戸時代の…

手紙で読む嫉妬劇 「レター教室」 三島由紀夫

豪奢な文章といえば、僕は三島由紀夫さんを思い浮かべる。 金箔を塗したようなものではない。 まさに純金の華やかさと重さが三島由紀夫さんの文章にはある。 文章を評するのは恐れ多いのだが、そんな感想を抱いてきた。 ゆえに、三島由紀夫さんの本を読むに…

人類の遺伝子は5,000年前頃からバリエーション豊かになったそうである。

人類の遺伝子は5,000年前頃からバリエーション豊かになったそうである。 何も考えなければ"そうなんだぁ"で終わる話なのだが。 話は、そう単純ではない。 考えていると、生命のあろうとする姿と人類の倫理的な葛藤に達する。 まず、遺伝子について。 バリエ…

飽きない庶民の味が小説になりました。「カレーライスの唄」

素朴である。 実に、素朴であり、純。 食品添加物を一切使わず、無農薬野菜のみで肉じゃがを作ってみました、みたいな感じである。 ストーリーのみならず、登場人物もまた純。 それゆえに飽きがこない。 本書よりも華やかで、劇的な本はいくらでもあるだろう…

耐性菌について

耐性菌について。 耐性菌との言葉を聞いた事があるだろうか? これは、細菌がある種の薬に耐性を持った状態の事を言う。 この耐性菌が厄介なのは薬が効かない事だ。 医者から薬をもらったけど飲んでも意味がないのである。 厄介な状況である事をご理解いただ…

太っているから肉子ちゃん「漁港の肉子ちゃん」

"やわらかい"っていいな。 そんな事を思った。 この小説は全体的に"やわらかい"。 やわらかいものといると人は安心する。 読んでいて安心感に包まれる。 僕自身、西加奈子さんは2作目。 前に読んだ時も、同じようにやわらかさを感じた。 良き作風なり。 「漁…

7,500万頭のシロナガスクジラ

"75,000,000頭のシロナガスクジラ" わかりやすく言うと、7,500万頭。 夥しいシロナガスクジラである。 日本の人口が・・・1,273億との事なので。 半分、と解釈して良いだろう。 日本の人口の半分とはいえ、シロナガスクジラである。 巨大なのは言うまでもな…

映画「スポットライト」

誠実で丁寧な作品だと感じた。 純粋な娯楽とは言い難い。 だが、まさしく観る価値のある映画。 スポットライト~世紀のスクープ~ カトリック神父による児童の性的虐待。 それを隠蔽する教会。 この巨大な権力に対して、新聞が立ち向かう。 まず、日本人からす…

不謹慎について

"不謹慎だ!" とよくネットで話題になる。 震災後に笑顔の写真をSNSにアップすると、"不謹慎の大合唱"が始まる世の中である。世知辛い事、この上なく。 ※この件について、個人的には叩くほどの事か?と思う。 雰囲気で察してもらえたかもしれないが・・・。 …

映画 「ルーム」

深い闇から抜けだして一歩を踏み出す時、小さな勇気が強く背中を押してくれる。 心に重くのしかかっていたものは… 小さな勇気と一緒なら全く違う景色に見えた。 ・・・ これは、小さな勇気の物語。 新しい世界へ踏み出す、小さな小さな勇気の物語。 映画「ル…

細菌とウイルスの話。

細菌とウイルスの話。 目に見えない奴ら。多くを知らず。 僕自身の認識から話を始めたいと思う。 まず、僕自身、細菌とウイルスの区別が不明であった。 細菌?ウイルス?そんなん知らねーよ。 どっちも風邪を引き起こす悪い奴らだろ?" …との認識。 常識的な…

映画「リリーのすべて」

夫が女性として生きたいと願った時、妻はすべてを受け入れた。 映画「リリーのすべて」 本作のテーマは"性転換"である。 男性として生を受けた主人公が、女性として生きる事を望む。 舞台は1926年のデンマーク。 世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エ…

映画「オデッセイ」

"孤独な男"。 ただし、想像の範疇を大きく超える孤独である。 何故なら、その男は・・・ "火星にただ一人置いてかれた"のだ。 もう一度繰り返す。 "火星にたった1人、取り残された"のである。 地球までの距離 2億㌔以上との事。 想像してみましょう。 一番…

"免疫力を高めたければ、今日を笑って楽しく生きましょうや。"「笑いの免疫力」

"免疫力を高めたければ、今日を笑って楽しく生きましょうや。" と主張する人の書いた本である。 「笑う免疫学」 藤田紘一郎 僕は、この"笑う免疫学"みたいな考え方が結構好き。 笑っていようが、病気になる時はあると思います。 万能薬ではないでしょう。 で…

名著発見!!!「ファスト&スロー」

2016年は、この本に出会えただけで価値あり!!! と断言したくなる。まごうことなき名著。 間違いなく再読する。 「ファスト&スロー」 ダニエル・カーネマン 分厚い本で読了には時間がかかる。 ただ、それだけの価値がある事を保証。 ※良書のため何回かに…