"朝型・夜型論争"を時々耳にする。
①朝型とは・・・夜10時に寝て、朝5時に起きる。
②夜型とは・・・夜3時に寝て、朝10時に起きる。
同じ7時間睡眠であるのだが、多くの場合、朝型人間が世の中の規範とされるイメージがある。
例えば、夜型をこじらせた大学生は堕落を極めた凡愚のように見られる。
"今日は起きたらもうお日さまが沈んでましたわ〜"なんて言っていると、一点の曇りもない白い眼で見られる。
母親から"早く起きなさい!!!"との怒号を受ける事はあっても、"早く起きすぎよ!!!!"との叱られた人はいないであろう。(いたら教えて欲しい。)
"早起きは三文の徳"との根拠もない諺を誰もが知っている。
どこぞの社長が"私はね、朝4時に起きてランニングに行くんですよ。"としたり顔で語る。
"朝活のススメ"なんて見出しがクダラナイ週刊誌の見出しを飾る。
とかく、この世の中は朝を神聖視する傾向にある。
と、ここまでの話で。
"ははぁん、こいつは夜型の人間で、朝型人間崇高の社会に対して世直し一揆でも起こそうとしているのだな。"と皆様思ったに違いない。
だが、僕自身は若年性朝型人間と言ってよい部類である。
基本的に平日は朝5時に起きている。
休日は6時。夜更かししても7時。
8時に起きると、警報。
9時を過ぎた場合、異常事態。
10時以降に起きた記憶なんて過去4年間はない。
W杯より頻度が低いのだから未曾有の出来事である。
そんなわけで、僕自身は崇拝される側に属してきた。
起床時間の話題になると、"ええ!早起きだ!!偉いね〜"と褒められる。
褒められて悪い気がする程、天邪鬼ではないので、"ありがとうございます。"なんて返してきたが、疑問は抱いてきた。
別に、苦行を強いて早起きをしているわけではないのである。
普通に、"夜早めに眠くなって、朝早めに起きているだけ"なのである。
僕からすれば、午後22時に"よっしゃ〜2次会行く人〜!!"等と気焰を吐く方が苦行極まりない。
僕にとって、早寝早起きは、あくまで自然な事とも言える。
そんなわけで、朝型人間が皆、苦行を好む人種である、との風潮には疑問を抱いていた。
そんな時、睡眠の本に、朝型人間か?夜型人間かは遺伝子によって決まる、との記述を見つけたのである。
本によれば、時計遺伝子たるものがあり、体内時計の役割を担っている。
それは個人差があり、朝型と夜型を決めているそうなのだ。
なるほど、と合点が行く。
僕は単純に遺伝子的に朝型であるだけなのである。
茨の道を進んでいるのとは違う。
夜型の人がだらしないわけではない。
ただ、単純にそういうものなのであろう。
そういうわけで、何事も一律に考えてはならぬと思う。
人間は平等です、とは言うものの、個性はある。
サイズの合わぬ服程、不恰好なものはない。
自分なりに律する事が一番重要であろう。