のらねこ日記

読書、映画、考え事など。色々なテーマを扱える人になりたいです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

読書はイベントになる時があります。

今週のお題「読書の夏」 お題が"読書の夏"ですと!? "!!!" ついに"読書の夏"が市民権を得る時が来たか?! これは、僕も布教に協力しなければ!と思い、ブログを書く。 日本の人々に"夏といえばなんですか?"と聞いて、 "読書"と答える人は僅少であろう…

"禅と日本文化"は意識すらできない同化をしている?

面白い! 大学時代に読んで挫折したのだけど、再読すれば名著と呼ばれる理由がわかる。 吸い取れる部分だけ吸い取れ!と大学時代の自分にアドバイスしたい。 「禅と日本文化」 鈴木大拙 著 北川桃雄 訳 挫折した理由は、正直、難解(というより、文章が肌に合…

大学時代に試みた太陽に関するバカな試みと太陽のススメ。

今週のお題「夏の食事」 植物にできて、人間にできない事はない。 夏の食事など、光合成で充分だ!!! 光よ!!!我が体内で覚醒し、エネルギーとなるのだ。 二酸化炭素を吸って、酸素を吐くのだ。 後に私は環境省からエコに多大なる貢献をした男として表彰…

奇跡の脳、そして、奇跡の本であると思う。「奇跡の脳」

「奇跡の脳」 〜脳化学者の脳が壊れたとき〜 ジル・ボルト・テーラー ※あらすじから引用。 脳科学者である「わたし」の脳が壊れてしまった――。 ハーバード大学で脳神経科学の専門家として活躍していた彼女は37歳のある日、脳卒中に襲われる。 幸い一命は取り…

学生時代の肝試しにて。

今週のお題「ゾクッとする話」 幽霊は信じぬ性質である。 というより、そういう場所には赴かず。 学生時代は"肝試し"と呼ばれるものは避けて通ってきた。 "あんなものは女子と一緒に暗闇を散歩したいが故の姑息な策略であろう。そんなに歩きたいのなら勝手に…

誰にでも訪れうる恐怖「夜の来訪者」

「夜の来訪者」たる本について、全く予備知識のない方。 あなたは幸運な人である! すぐに、本屋に行き、「夜の来訪者」を購入して読み始めた方が良い。 ただし、何点か注意事項がある。 ・表紙にあるあらすじを読んではいけない。 ・解説も読まない方がいい…

禅・ZEN・ぜん

禅について学ぼうと思った。 理由は特にない。 あえて言えば、禅・ZEN・ぜん・・・響きが良いから。 もしくは、禅ってカッコイイ気がしたから。 最もまともな理由で・・・ 外国人の皆々様がそんなにありがたがる禅とやらを日本人である僕が説明できない事に…

よりバカバカしく、おもしろく、格調高い「四畳半神話体系」森見登美彦

おもしろさ、バカバカしさ、格調の高さの三要素がここまで兼ね備えられた作品はそうそう出会えない。 「四畳半神話体系」 森見登美彦 ・森見登美彦さんワールドが好きな人。 ・バカバカしい話が好きな人。 ならば100%楽しめる事を保証できる。 冒頭を引用す…

感覚を疑う事はできる。脳を疑う事はできるのか?「脳のなかの幽霊」

「脳のなかの幽霊」 V・S・ラマチャンドラン インパクト大。 考えた事もないような事が事例を次々と知る事になる。 僕はそこに人間の脳の脆さを垣間見たような気がした。 本書は脳科学の話である。 神経科医、神経科学者であるV・S・ラマチャンドランが様々…

"手の届かない愛おしさ"あなたの忘れた大切なものを呼び起こすかも「ペンギンハイウェイ」森見登美彦

「ペンギンハイウェイ」 森見登美彦さん 「怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。そうすると心がたいへん平和になるんだ。」 「ずっと考えているわけではないよ。毎日ほんの30分ぐらいだから」 本文 p51から引用。 ・ ・ ・ ただ者ではない…

バカな男が愛おしく思える。「太陽の塔」森見登美彦

ある男が、大好きだった女の子にフラれた。 忘れられない。 思いが血流にのって全身を駆け巡り。 居てもいられなくなって、男はストーカーに走ったとする。 家の前で時々、待ち伏せしていたりするとする。 ある日、彼女の家の前で待っていた時、別の男に声を…

落花流水の生き様「一刀斎夢録」

禅語に"落花流水"たる言葉がある。 1つに男女の相思相愛を示す。 もう1つに、落ちた花が水に流れていく情景を指す。 花びらがいかなる運命にもひたすら無心に随う。 流るる水の中で、ひとひらの花びらがある。 その姿を禅は美しいと考える。 どこにゆくかは…

ニヤける文章の極致「恋文の技術」森見登美彦

電車の中で、ニヤけるのはご法度だと思っている。 何故なら、変人であると確定するから。 どこに知り合いがいるかわからない、もしくは未来のお嫁さんが・・・。 壁に耳あり障子に目あり、である。 電車の中では、キリッとした趣で読書に励む好青年でありた…

"不便な楽しさ"

"便利さは正義"である。 いわゆる、デジタル時代のスローガンみたいなものだと思う。 錦の御旗よろしく、便利さを売りにした商品が氾濫する。 ワンタッチで〜。 自動で〜。 寝ている間に〜。 ワイヤレスです!クラウドです! タッチパネル式、持ち歩けるパソ…

米原万里さんについて

米原万里さんについて。 5冊の本を読み終えた。 「打ちのめされるようなすごい本」 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 「不実な美女か不貞な醜女か」 「心臓に毛が生えている理由」 「ガゼネッタ&シモネッタ」 の以上、5冊を読んだ。 オススメ、するならば、…

「おこらないこと」アルボムッレ・スマナサーラ

シンプルな思想は美しい。 思想を推敲して推敲して、残ったものを大切な贈り物のように伝える。 本書を読んで、問う。 「で?要するに何なの?」 一言で「怒ることをやめなさい」って事。 ああ、とてもシンプル。 もし、あなたが怒りから解放された人生を送…

ノスタルジックファンタジー 恩田陸さん

恩田陸さんの作品は懐かしさがある。 解説にも書いてあるが、ノスタルジックとの言葉がよく似合う。 一冊読んで、何が、ノスタルジックなんだろう?と思い始めた。 パズルのピースみたいにハマるのに、どこか自分のものになっていない言葉。 カタカナ語って…

雨よ、降れと思う。

今週のお題「雨の日が楽しくなる方法」 雨の日は楽しいものです。家から一歩もでなければ。 雨の日は辛いものです。会社にいかなければならないのなら。 結論。 会社を辞めれば、雨の日が楽しくなります。 僕は6時に家を出るので、冬は周囲が暗い。 本当に暗…

GWに読んだ本について考えてみる。

今週のお題「ゴールデンウィーク2015」 GWです。 (いや、潔く・・・) GWでした。(過去形) これから〜ではなく。"〜した"の方が似合っている。 さて、GWに読んだ本。 「浮世の画家」 カズオイシグロ 元々、カズオイシグロさんの本は大好きなのだけど、この本…

GWに読むべき本について考えてみる。

今週のお題「ゴールデンウィーク2015」 せっかくなのでGWに読むべき本について考えてみようと思う。 GWと言えば旅行です!!!! GWと言えば、世間一般で言うと旅行。 ただし、僕の周りには「人混みが嫌だからどこにもいかない」と明言している人が多い。 (…

GWの過ごし方

今週のお題「ゴールデンウィーク2015」 GWである。 和訳。金週・・・ (いや、これだと毎日金曜日みたいな感じだぞ) はい、ゴールデンウィークです。 都市部に行くと、人の多さに辟易とする。 何か買おうとすると、レジの行列に狼狽する。 かといって、ずっと…

忘れてしまった思い出は幸せで楽しくて、時々かなしい。「横道世之介」

「横道世之介」 吉田修一 忘れてしまった思い出は幸せで楽しくて、時々かなしい。 思い出すとクスリと笑いたくなる。そんな幸せ。 陽だまりでのらねこがとても幸せそうに昼寝をしている情景がよく似合う本。 (猫の話は一切出てこないがね) 横道世之介とは主…

徹底的に鍛え上げた日本刀のようなノンフィクション。「誘拐」

「誘拐」 本田靖春 徹底的に鍛え上げた日本刀のような本。 切れ味と緊張感が尋常ではない。 ノンフィクションの分野で、間違いなく最高峰。 著者の本田靖春さんは元新聞記者である。 僕自身は知らなかったのだが、とても有名な方のようで。 新聞記者の友人に…

自分自身の生き方が変わる脳科学の本。「海馬」

「海馬」〜脳は疲れない〜 池谷裕二 糸井重里 自分自身の生き方が変わる脳科学の本。すげぇ、おもしろい。 "脳"とは?何者であるか?が軽快なトークと共に語られる。 構造を知らなければ、使い物になりません。 脳を知る事の重要性を気づかせてくれた本。 脳…

文章にユーモアが滲み出る。「不実な美女か 貞淑な醜女か」

「不実な美女か 貞淑な醜女か」 米原万里 文章にユーモアが滲み出ている。 テンポの良く全編を楽しめる。 ロシア語通訳者である米原万里さんが通訳について語った本である。 まず、タイトルが秀逸。 「不実な美女か 貞淑な醜女か」 ・・・ なんのこっちゃ?…

カタカタカタカタ・・・・・とのリズムで軽快に進んでいき、ごちゃごちゃになり、最後にストンと落ちる。絶妙な小説。

「ドミノ」 恩田陸 東京駅で27人+1匹の人生が交錯する話。 断片の交錯が各登場人物の人生を膨らます。 いい小説は登場人物が旧知の仲であるかのような錯覚に陥るが、27人+1匹でそれを実現しているからスゴイ。 小説の中ではなく、本当に27人と1匹が生きて…

パレード 吉田修一

「パレード」吉田修一 「中古品はこわいよね」 「なんで?」 ・・・ 「だって、”誰が、どう”使ってたものかわからないじゃん?」 「今あるものは、物質において完結しているのだけど。裏側に何があったのか?はあくまで想像に起因する。」 「”想像しなければ…

「なぜ私だけが苦しむのか」現代のヨブ記

「なぜ私だけが苦しむのか」現代のヨブ記H.S.クシュナー 人間の真摯さが伝わる。 本書は、一人のユダヤ教教師が人生・神・宗教について考えた本である。 冒頭。なぜ、私はこの本を書いたか?にて、「極めて個人的な書物である」と語っている。まさにその通り…

「アメリカンスナイパー」

アメリカンスナイパー。映画館にて。 何となしの違和感。 観終わった後、思考停止気味。 「何を伝えたかったのか?」 「もしくは、何を感じるべきなのか?」 ・・・・ これは戦争の映画である。 違和感がなんであったか? いまいち不明瞭なままに日常生活に…

「フォークの歯はなぜ四本になったか」

「フォークの歯はなぜ四本になったか」 〜実用品の進化論〜 ヘンリー・ペトロスキー 忠平美幸 訳 "電車のつり革は何故このような形なのだろう?" 今まで考えてもみなかった疑問が次々と頭の中を駆け巡る。 日常の何故?が確実に変わる、かなりお勧め。 タイ…